就職が決まらずに
私が短大を卒業した時は、ちょうど就職氷河期と言われる頃でした。事務職を希望しており短大1年生の後半になってから就職活動を始めたのですが、履歴書を送るだけで不採用だったり面接までいっても駄目であったりと何社受けたか分からないし、なかなか就職が決まりませんでした。
いつになったら就職が出来るのかという先行きが見えないことで、自分自身が不安であったり、家族への心配をかけて申し訳がないという気持ちが強く、その頃から心身の調子が悪くなりだしました。
寝ようと思っても寝付けない、眠れたとしてもすぐに起きてしまう、夜中の3時や4時に目が覚めてしまいその後は眠れないということが続きました。次第に6~7時間眠れたとしても、「眠りが浅い」とか「また睡眠の調子が悪かった」という気持ちが芽生えるようになってきました。眠るということ自体に不安を感じる
ようになっていったのです。
眠る事の不安から不眠に
眠るということに不安を感じる毎日は、辛くしんどいもので、短大に行くのも億劫になっていきました。短大に行って友人に睡眠の不安について相談しても、「私なんて15時間も寝て調子が悪くなるよ」とか「朝までゲームをやって昼夜逆転してしまってマズいよね」などと、私の睡眠の悩みとは違って的外れな回答ばかりで嫌になりました。
ある日、見かねた母親が「近くの心療内科にでも相談にいってみようか」と言ってきました。今では心療内科と聞いても、身近な病院であり、心に不調があった場合に誰もが普通に通う病院という認識があるのですが、その時には「どうして私が心療内科にいかなければならないの?」と母親の言葉に強いショックを受けました。同時に、心療内科に通っていることが知人や近所の人に知られたらと考えると絶望的になりました。
思い切って心療内科へ
しかし眠れない日々は続き、とうとう母親に連れられて心療内科に通うことにしました。先生からいろいろ聞かれて、軽い気分障害だと診断されました。やはり、就職が決まらないことからの不安が睡眠に障害を与えていたとのことです。
その時に処方された薬が精神安定剤のメイラックスと睡眠薬のハルシオンでした。ハルシオンといえば危険なドラッグというイメージしかなく、そんなのを飲んで大丈夫なのか?依存することにはならないのか?と不安になり、先生に正直に伝えました。
すると「一時的に服薬し、睡眠をコントロールして改善を促すだけ」と先生からの返答があり、それを信じて服薬することにしました。服薬開始後の2~3日は改善された様子はなかったのですが、5日目に、しっかりと
朝まで眠ることが出来て、久しぶりに「しっかり眠れた!」と思うことが出来たのです。その後も服薬のためか睡眠のリズムは順調で精神的にも安定し、就職活動も以前と同様に行えるようになりました。
半年の通院で回復へ
通院し服薬を続けて半年後には、睡眠への不安はほぼ無くなり、主治医にそのことを伝えると「薬を飲まずに様子を見ましょう」と言われて、眠剤のハルシオンも安定剤のメイアクトも、通院も終了しました。その後、運よく事務職への就職も決まりました。
しっかりと睡眠もとれており、たまに眠れないことがあって気にすることはあっても、その気持ちが続き不安になることはありません。一時的にでも心療内科や睡眠薬に頼って良かったと思っています。
※上記の記事はあくまでも個人の感想であり効果や効能を示すものではありません。
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